お直し作業のご紹介【パンツのヒップ周りのお直し】

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お直し作業のご紹介

 今回は、サルトの工房長の協力のもと、「お直しの作業」に関して、ご紹介をさせていただきます。
 今回、作業を進めたのは、パンツのヒップ周りのお直しになります。パンツはサルトの中でも最も多いアイテムで、さらにお尻回り/ヒップに関するお直しはとても多くご依頼いただいております。たとえば、「ヒップが食い込んでいる」や「ヒップの下の生地がだぶついている」といったご依頼です。
 ざっくり、こうした問題を原因を、まず申し上げますと、「尻ぐり」という部分が原因であることが多いです。パンツは基本的に4つのパーツ(左右の前見頃と後身頃で4パーツ)のみで形が作られているため、そもそも立体的な表現が非常に難しいアイテムになります。そんため、立体的にするために曲線的にカットされ、縫われている部分をしっかりと見極めながら、お直しをしていくことが重要です。

 さて、ヒップの食い込みや生地のだぼつきのお直しをさせていただく場合、サルトでは、まずはウエスマン(腰帯/ウエストバンド)の一部を分解します。ヒップ部分の修正に対して、どうしてウエスト部分を分解するのかというのは後ほどご説明いたします。次に、わたり(太もも)から尻ぐりのポイントの距離を確認し、ヒップが入る分量を確保します。

 そして、この後の工程において、ウエスマンを解いた意味が出てまいります。それは、「ウエストと尻ぐりの線をきれいに引くため」です。中途半端にもとのライン(縫われていた線)に消し込んだりするとふくらみが出てしまうなど、せっかくのお直しが台無しになってしまうため、ひと手間としてウエスマンを解き、きれいな線を引ける状態にまでしたというわけです。
 そして尻ぐりの線を引きますが、ここはフリーハンドで引いていきます。フリーハンドの理由は、そのパンツと履くお客様に合う自然なラインを求めているからで、それは定規などでは無理で、フリーハンドで柔軟に引くことが重要だからです。

 線を引いた後、必要に応じて生地を裁断し、縫い合わせて、立体的なパンツへと仕立て直していきます。パンツは、「裾上げ」であれば比較的単純な部類のお直し作業となりますが、腰やヒップなどをお直しする場合は、一気に難易度が上がり、経験や知識が物を言ってくるようになります。
 サルトでは、上記でご紹介させていただきましたように、お直しの作業自体を丁寧に進めていることはもちろん、「なぜそこにシワができるのか、なぜそこに食い込みが出るのか」といったことの「原因」を見極める知識と経験を持つスタッフが在籍をしております。お直し作業の丁寧さと、的確な原因究明力がサルトの強味なのです。

※最後に、過去に雑誌で掲載されました、腰とヒップ周りのお直しの記事を掲載させていただきます。


スーツやジャケットを着用する機会が減った一方、シャツとパンツのみのスタイルが多くなかったかと思います。
本日ご紹介いたしました、ヒップ周りは、今までジャケットのおかげで隠れていた部分ですので、
ジャケットを着なくなった今、非常に目が行きやすい部分になってまいりました。
ぜひ、気になるパンツがございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

*サルトは現在、予約優先でご案内をしております。事前のご予約をお願い申し上げます。