Vol.5 香港シャツメーカー “Ascot Chang/アスコット・チャン”

過去4回に渡り、「アスコット・チャン」のお話をお読みいただき、ありがとうございました。
もし、彼らのシャツにご興味があり、お作りになりたい方がいらっしゃいましたら、弊社お問い合わせフォームまたは、Moto KwokのInstagramへメッセージをお願いいたします(日本語可)。

彼らの来日トランクショーも年に数回ございます。そちらも情報もお問い合わせください。

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Moto Kwok-fan

Moto was born and raised in Japan and has lived and worked in Shanghai and Hong Kong.
After he graduated from university, Moto started his career as a real estate and investment agent and digital-marketing. He worked for this industries for about six years and afterwards he started own business as marketing and some fashion brand agent.
In 2018, he joined SARTO GINZA as director and now he in charge of the marketing, promotion and sales department.

Menswear enthusiast and movie props, LEGO block, old Kenner/Hasbro Action figures “Huge Collector”

【海外メディア掲載】ブログ「Street x Sprezza」にて紹介いただきました。

ディレクター Moto Kwokの友人で、アメリカ・ロサンゼルス在住のカメラマン
Ethan Wang/イーサン・ウォンさんのブログ「Street x Sprezza」に、弊社サルト銀座店を紹介いただきました。

英文記事となりますが、下記よりご覧いただけます。

お陰様で、現在、たくさんのお問い合わせとご予約を頂戴しております。
弊社にご相談にお越しいただけます場合は、事前のご予約をいただいたほうが、スムースにご案内が可能でございます。
下記のお電話またはお問い合わせフォームよりご予約できますので、ご確認くださいませ。

大胆にシルエット調整

               譲り受けたけど大きくて着られない。デザインや素材が気に入って購入したけど大きくて着ていない。
               洋服でこの様な経験をされた方も多いはず。
               オークション、古着屋に売却、知人に譲る前にSARTOにご相談ください。

フィッティング前

               スタッフがお客様から譲って頂いたコートを大幅に手直ししていきます。
               今回はまずお直し前の状態からご紹介致します。
               直し完了後は追ってご紹介致しますのでお楽しみに。

               さて、こちらはおおよそ30年前のコート。
               もともとサイズが合っていないこともありますが、、、
               ご覧の通り身幅だけでなく全体的に大きいですね。
               このままでは折角のコートもきれいに着こなすことができません。


                 フィッティング後

                思い切ってゴージの位置も上に引き上げて全体をコンパクトに調整していきます。
                肩から胸周りにかけていかにつないでいくか、、、
                かなり大きな直しになりますが仕上がりが楽しみです。
                改めまして、サイズでお悩みの場合はSARTOへご相談ください。 

Vol.4 香港シャツメーカー “Ascot Chang/アスコット・チャン”

 アスコット・チャンでシャツを仕立てる多くの顧客は、香港という土地柄、観光客と海外のビジネスマンがほとんどです。そのため、アスコット・チャンは、「顧客が香港に滞在しているうちにシャツの仮縫いまで仕上げられるスピード感」を、一つのサービスとして持っています。そのスピード感の秘密は、①香港内の極めて便利なエリアに自社工房を持っている、②安定した職人の技術と人数を確保できていること、そして、③膨大な生地のストックをすでに工房内に確保しているからです。

「アスコット・チャン」記事 4回目の今回は、そんな彼らの膨大なシャツ生地ストックルームをご紹介いたします。

 アスコット・チャンで選べる生地の種類は、シャツメーカーなだけあって膨大です。アルビニ/トーマス・メイソンやアルモといった高級生地はもちろん、彼らの長い歴史の中で収集されてきたヴィンテージコレクションまで、本当に豊富な選択肢を持っています。
 私はトーマス・メイソンと彼らのヴィンテージ生地で何着も仕立てていますが、最近はヴィンテージ生地を選択することが多いです。ぜひ、香港の店舗に行かれた際は、彼らのヴィンテージコレクションがまとめられたサンプル生地ブックを見せてもらってください。

 彼らのシャツのオーダー価格を今まで記事に書いていなかったので、参考にお伝えさせていただきますと、1着約20,000円~40,000円が価格レンジとなっており、オーダーは最低3枚からとなりますので、3枚約60,000円~をオーダーの参考価格として見ておくとよろしいかと思います。ちなみに、最低3枚~といったミニマムオーダーは、シャツメーカーでは標準的なことです。よほどの高級シャツで無い限りは、1着からでは職人の稼働時間とコストが合わないためです。
 また、彼らのシャツは、イタリアの手縫いシャツとは違い、通常ミシンでの縫製となりますが、手縫いで縫製したビスポークシャツもオーダー可能です。ただ、手縫いのシャツを体験した顧客の多くは「手縫いの意味を見出だせない」ため、手縫いのものを一着作ったあとは、皆さんミシン縫製の通常オーダーに戻ってくるそうです。
 というのも、アスコット・チャンのシャツは、「エレガント」や「色気」といったものを求めるイタリアのシャツとは違い、「ビジネス」や「誠実」、「フォーマル」、「威厳」といった側面を持つシャツで、顧客もそれを求めます。アメリカ大統領や、日本の麻生太郎氏が仕立てていますが、ビジネスや政界に求められるスタイルが、アスコット・チャンの持つスタイルなのです。
 ただ、頑なにハウススタイルを押し付けるわけではなく、ブリティッシュな身頃にイタリアンな襟を付けたり、カジュアルなポロシャツに台襟のあるシャツ襟を付けたり、ボタンダウンにフレンチカフのシャツを作ったりと、様々なスタイルを柔軟にMIXしているのがアスコット・チャンであり、大きく言えば「香港」そのもののスタイルと言えます。

Text and Photos:Moto Kwok, Sally Kwok

motokwok

Moto Kwok-fan

Moto was born and raised in Japan and has lived and worked in Shanghai and Hong Kong.
After he graduated from university, Moto started his career as a real estate and investment agent and digital-marketing. He worked for this industries for about six years and afterwards he started own business as marketing and some fashion brand agent.
In 2018, he joined SARTO GINZA as director and now he in charge of the marketing, promotion and sales department.

Menswear enthusiast and movie props, LEGO block, old Kenner/Hasbro Action figures “Huge Collector”

コートのライナー作成

                 暦の上では秋ですが、まだまだ暑い日が続きそうですね。
                  暑い中ではございますが、今回はコートの「ライナー」について皆様にご提案です。
                 ・気に入ったコートだけど「ライナーが付いていればもっと長い期間着られるのに・・・」
                 ・家族から「譲り受けたコートのライナーが無かった」。
                この時期このようなライナーに関するお問合せを多く頂きます。
                ブログを読んでいる方の中にも同じ経験をされた方、いらっしゃるのではないでしょうか。

ライナー取り付け前

                 写真のコートは生地の厚さから厚手インナーを着用すれば秋冬に着用出来そうです。
                  しかし、中に厚着をすると着ぶくれしてしてしまいコートのラインが上手く出ません。
                 そこでライナーの登場です。
                 もともとこちらのコートはライナーが無いタイプです。  

ライナーブルグ無し

ライナー取り付け後

              SARTO銀座店にある生地サンプルから生地を選び取り外し可能なライナーを取り付けました。
                表地に合わせた色味を作るもよし、アクセントカラーになる物で作るもよし。
              作り付けのライナーは防寒機能の他に着こなしの幅を広める重要な役割も持っているんです。 

ライナーブログ有

既にライナーの付いているコートの替えライナーも作ることができます。
     Yシャツやネクタイを日により交換するように、ライナーも交換することで着こなしを楽しむのもお勧めです。

【価格改定のお知らせ】お直しサービス一部 価格改定のお知らせ

サルト銀座店は、2019年8月18日より、以下の「お直しサービス」の価格を改定させていただきます。

弊社では、店舗スタッフならびに職人の人件費を含むコストの高騰を吸収するべく企業努力を重ねてまいりましたが、企業努力では吸収しきれなく、大変厳しい状況となっております。

つきましては、高品質なお直しサービスの維持・向上に努めながら、以下商品の価格を改定させていただくことになりました。
今後も企業努力を行ないながら、安定した高品質なサービスを継続してお届けし、お客様にご満足いただけるよう努めてまいります。

何卒ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。

敬具
サルト株式会社 銀座店 



1.対象サービス 
股下詰めのタタキ、シングル、ダブル

2.改定時期 
2019年8月18日

3.改定内容 
 股下詰めタタキ:1,300円(税抜)、股下詰めシングル:1,800円(税抜)、股下詰めダブル:2,500円(税抜)

4.お問い合わせ先 
サルト銀座店 03-3567-0016

【イベント】Craftsman Clothing 来日オーダー会 開催のお知らせ

 世界中のメディアから取材を受け、今大注目の香港発のレザー オーダーブランド「Craftsman Clothing(クラフツマンクロージング)」。

 2015年に創業した同ブランドは、レザージャケットの「メイド・トゥ・メジャー」と「ビスポーク」のオーダーメイドを中心としたブランドで、40年以上続く工房で一着一着仕立てられています。
 シンガポール発のメンズファッション誌「THE RAKE」や英・メンズファッションメディア「Permanent Style」、日・ファッション雑誌「メンズプレシャス」誌、「Esquire/エスクァイア」誌などでも大きく取り上げられ、イギリス、アメリカ、北欧など世界中でオーダー会を開催しています。

 そんな彼らのオーダージャケットをご注文頂ける受注会を、9月7日(土)と9月8日(日)の2日間限定でサルト銀座店にて開催します。
当日は共同オーナーの一人でデザイナーのTC Ng(ティーシー・ン)氏が来店し、お客様のお好みに合わせて、デザイン、革素材、裏地、ボタンなどご要望に応じた一着をお仕立ていたします。


※デザイナーTC Ngの来日中止のお知らせ
この度、来日予定であったCraftsman Clothingの創業者/デザイナーのTC Ng氏が体調不良のため入院しており、来日が急遽取りやめることとなりました。
皆様には大変ご迷惑をお掛け致します。申し訳ございません。

TC氏の不在となりますが、サルト ディレクターならびに、Craftsman Clothingブランドの日本ヘッドセールスであるMoto Kwok(モト・クオック)が仮縫い・新規オーダーの対応をさせていただきます。よろしくお願い致します。

TEL:03-3567-0016


 Craftsman Clothing 来日受注会

【オーダー会日程】
2019年9月7日(土)11:00 – 19:00
2019年9月8日(日)11:00 – 19:00

【開催場所】
サルト銀座店3F
東京都中央区銀座2-6-16 第二吉田ビル3F

【オーダー会概要】
レザージャケット/ブルゾンのメイド・トゥ・メジャーならびにビスポークオーダー
(参考価格:A-1タイプ スエードレザーブルゾン 税抜182,000円~)

【予定納期】
約2ヶ月(仮縫いを行う場合は1ヶ月~1ヶ月半追加)


ご予約、お問合わせは、下記お問い合わせフォームまたはお電話にてお願い致します。

TEL:03-3567-0016

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ご予約、お問合わせは、下記お問い合わせフォームまたはお電話にてお願い致します。

TEL:03-3567-0016

【店舗のお知らせ】夏季休業のご案内。8月14日、15日はお盆の為、店休致します。

                     平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
               多くのお客様にお問い合わせ頂いております夏季休業について改めてご連絡致します。
                    サルト銀座店では、誠に勝手ながら下記日程を夏季休業とさせていただきます。

                             8月14日(水)・8月15日(木)

                休業期間中にいただいたお問い合わせについては、営業開始日以降に順次回答させていただきます。
                    皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます。

【2】Liverano & Liverano/リヴェラーノのお直し

 Liverano & Liverano/リヴェラーノのお直し第2回目は、フィッティングの様子をご紹介いたします(第1回の記事はこちらから)。
サルト銀座の特徴の一つであるのが、このフィッティングという工程になります。ウエスト一つ絞るにしても、胸から詰めるのか、ウエストからなのか、、、。また、ジャケットの場合は前身頃と後ろ身頃が存在するため、前身頃が大きいのか、後ろ身頃が大きいのかを見極めて、バランスの崩れないようにサイズを詰めていく必要があります。
 このバランスや詰める場所をしっかりと見極めるため、そして、お直ししたシルエットを事前にお客様にイメージしていただくために、フィッティングという工程を必ず行わせていただいております。

フィッティング

 下記の写真がフィッティングとなります。今回、Liverano/リヴェラーノという特殊な手縫いスーツになりますので、フィッティングを非常に高度な技術が必要となります。また、そもそもこのテーラーのスタイルを熟知していないと、最終的に「サイズは合ったけれど、このテーラーの良さや雰囲気がなくなった」ということも起きてきます。
 幸い、今回は、このリヴェラーノをこよなく愛するフィッターが担当させていただいたため、「雰囲気や特徴を守ったまま、サイズダウンする」というお直しが可能になりました。職人の技術力のみならず、採寸を担当するフィッターの洋服への知識や愛情が「お直し」という世界では非常に重要なのです。

 サルトでは、世界中の上質なテーラーのスーツを仕立てた経験や、販売した経験のあるスタッフがいるのはもちろん、それらをお直しした経験のある職人が在籍しておりますので、リヴェラーノのような総手縫いのスーツも安心してお持込頂いております。

 写真なので、少々分かりづらいかもしれませんが、至るところにピン(まち針)が打たれています。肩幅、襟、身幅、着丈、袖幅、袖丈、パンツの裾幅、股下、ウエスト、、、、店舗のピンを使い果たすのではというほどの数でした。
 一応、ご説明をしておきますと、ピンを打っている場所をお直しするのではなく、ピンはあくまでも「詰める寸法」を知るためと、お客様にお直ししたイメージをわかりやすく持っていただくためのもので、ピン打ちを経て導き出した寸法をもとに、洋服の分解図が書かれた補正図という紙に、洋服のどの部分を何ミリ、何センチ、どのように詰めるのかという指示を記載して、職人に指示をしています。
 お客様からが帰られた後、担当フィッターたちは、お客様の体型の特徴を考えながら、どこをどういったバランスで、どういったラインで詰めるべきなのかを考えながら、補正図を書いているのです。

ちなみに、今回はスーツの完全な仕立直しとなるため、お直しではありますが、「仮縫い」を行いました。3回目は仮縫いの様子をご紹介いたします。

文:Moto Kwok-Fan(モト・クオック・フアン)